2004年4月3日(土)

房総淡水-今年初バス、やっぱ南房総でしょ

房総半島(千葉県):通称 二つ池(勝浦市)/佐久間ダム(鋸南町)/ほか




 3月に佐久間ダムへ行って初バスを釣ろうとしたが釣れなかった(バラしはあったが)。ちなみに、霞ヶ浦水系に行った釣友の情報によると、まだ水が冷たくさっぱり生命感がなかったとのこと。

 そこで4月に入ってすっかり暖かいのでもう大丈夫だろうと、初バスを求めて再び南房総に向かうことになった。

 というのも、スノーボード企画が流れてしまい、雪質的に一人で行くほどの乗り気にもなれずにいたら、釣友のコン氏から「土曜、花見兼バス釣りで佐久間ダム行くよ〜」とのメール。

 これは行くしかない。それにコン氏は新しい車に乗り変えたので、それも見てみたい。でもスケジュールが合わないので別行動して現地集合ということになった。

 一人で南房総まで行くには金銭的にツラいので、釣友&雪山友であるキク氏を誘うとOKとの返事。

 4:00、中野のキク氏をピックアップ。疲れていたし時間があまりないので、首都高→京葉道で蘇我ICまで。6:00、千葉市内で吉野家の特朝定食。

 関東一ガソリンが安いと思われる市原市五井の宇佐美GSで給油。プリペイドカード使用でさらに5%オフ。

 7:00、道の駅「たけゆらの里 おおたき」に寄ってトイレや一服、そしてコンタクトレンズ装着。隣接の釣具店らしき店に水槽があり、ありとあらゆる淡水魚が泳いでいて、しばし眺めてしまった。

 国道県道を外れ、以前も苦労したダートに突入。車のハラを打ちそうなくらい岩や段差が激しい上、濡れてて滑りそう。傾きながらなんとか進み、目的のリザーバー「二つ池(通称)」が見えてきた。

 すると車が4台。池にはゴムボートやフローターが数コ浮いていた。先着ありな状態。マイナーなフィールドかと思ったらそうでもないらしい。

 こうなると、堰堤付近の陸っぱりしかできない自分らは圧倒的に不利。すでに荒らされたあとな訳で、釣れる気がしない。

(二つ池の場所はこのあたり

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雰囲気、広さともにかなりイイ感じの二つ池(通称)。

しかし、かなーり濁り状態。
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ゴムボート、フローターたちの先行者あり。

陸っぱりはこの堰堤くらいしかできないので、かなり不利な状況。


 ゴムボートの人に聞いてみても、さっぱ反応がないらしい。このまま堰堤だけからキャストしていてもツマらないので、自分は陸っぱりポイントを見つけるべく探索の旅に出た。キク氏は堰堤から粘り続け。

 ひたすら砂利道を歩いて奥へと進んだ。

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行き止まりの道」というサイトをやってるコン氏が喜びそうな「通行禁止」を抜け…

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こんなヤバい崖崩れを越えて、さらに行くと、いくつか陸っぱりポイントが見つかり試したが、さっぱり反応なし。

おまけにどこもキャストしずらい場所ばかりで集中できない。


 歩き疲れたのと、すっかり陽が昇って暑くなったのと、どうも生体反応がないと判断して、移動することにした。

 時間的にもそろそろコン氏と合流する約束の時間が近づいていた。

 コン氏と合流するのは鋸南町の佐久間ダム。しかし佐久間ダムは携帯が圏外のエリア(トイレや自販機などの設備がちゃくちゃくと充実していくのはいいが、その前にさっさと携帯のアンテナを立てて欲しいぞ)。なので遅れる連絡すらできないため、急いで向かうことにした。

 二つ池のある勝浦市と大多喜町の境目から、鋸南町の佐久間ダムまではけっこう遠い。鴨川シーワールドのある外房の海沿いの国道128号に出てから内陸部を北上する。

 そんな道の途中、田んぼばかりの田舎道を急ぎめに走っていると、目の前に突然、何かが飛び出してきた。ネコがクルマの直前を横切ったのだった。かろうじて轢かずに済んだものの、助手席のキク氏によると「ギリギリ、わずか数センチ」の距離でセーフだったらしい。

 しかし、ここであるジンクスを思い出した。「ネコを見ると釣れる」というものだ。

 秋田の八郎潟で釣れずにいた時、ある漁港でネコとすれ違ってから突然バスが釣れ始めたり。佐久間ダムで馴染みのネコと遊んだあとに、佐久間ダムの主らしい50upが釣れたり。他の場所でも確かあったと思う。とにかく自分の中では、ネコとの出会いが釣れるきっかけに関係している。どう考えても科学的根拠はないのだが、ジンクスなんてそんなもんだろ。

 それと、ひとつ気になる問題が発生した。

 二つ池のダートを走った後から、クルマから異音が発生したのだ。足元あたりから「カラカラカラ」という乾いた高い音が…。

 ダート走行が原因ではなく、もしかしたらもっと前から出ていたかもしれないが、暑くて窓を開けて静かな田舎道を走っているうちに気づいたのだ。

 実は心当たりがある。このタイプのAudiの似た年式のユーザーが集まる掲示板でよく話題になっているトラブルに「総走行距離10万kmを超えたあたりで触媒がダメになる」というのがある。触媒がダメになるとこういう音がするのだ。

 ちょうど前週の福島・アルツ磐梯へのスノーボードの帰り道で10万km突破したばかりだった。

 これが本当に触媒がダメになったのだとしたら、修理費は30万円オーバーが通常だと言われている。

 しかし、走れないわけじゃないし、走行自体には影響はないので、とりあえず走り続けた。

 道はよく知ってる、毎度おなじみ佐久間ダムに到着。

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クルマを停める場所に苦労するほど、やたらと人が多かった佐久間ダム。

一年で一番人出が多い日に来てしまったらしい。
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桜が満開なのだ。

佐久間ダムは「お花見公園」というのがあるくらい桜が有名で、この日はそのイベントがあったらしい。
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普段はバサーと一部の観光客しかいなくて閑散としているはずの佐久間ダムに、売店がオープンしていた。おまけにレンタルサイクルまで。


 駐車場に停め、目の前の水辺に立ってキャストしていたコン氏に声をかけると、いきなりコン氏が釣り上げた。はじめたばかりだそうなのだが、簡単に釣れてしまったらしい。

 活性が高いらしい。これはやる気になる。自分、キク氏、コン氏、コン号に同乗してきたスギ氏の4人は、少し雑談したあと、さっそく釣行開始。

 勝手知ったる場所なのでそれぞれ思い思いに歩いていく。

 少し離れた場所から遠目で見たり会話を聞いていると、コン氏、スギ氏、キク氏と順番に釣れていった。

 しかし自分はまったく反応がない。過去の経験から釣れるポイントを狙いながら移動しているのだが釣れず。ボウズは自分一人だけかよ〜、とアセリながらひたすら歩いた。

 風が強い。実績ポイントである浮きブイ周辺でキャストを続けたが、ノーシンカーでは風にあおられて、うまくリトリーブできない。

 そのうち、半分投げやりに浮きブイの周辺でてきとーにキャストしていたら、あっけなく釣れてしまった。

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半ば投げやりに、何もないところへキャスト…。

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したら釣れた。気を抜くと釣れるのか、ネコジンクスのおかげか。とにかく今年初バス!

相変わらず佐久間バスは白くて虚弱な感じ。

31cm。
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SAWAMURAバレット、細くて小さいタイプ。ノーシンカー。


  とりあえず1尾釣れてしまえば安心。あとはスピナベを適当にキャストしながら少し移動したり。で、腹が減ったので昼メシに。

 ボウズでなくなって気がラクになったところで、皆に声をかけて、芝生広場へ移動した。

 芝生広場(正しくは都市・農村交流広場)には、ものすごい数の人がいた。花見とピクニックが一緒くたになって、あちこちにブルーシートが敷かれて宴ができていた。

 自分たちもシートを敷いて、花見気分でビールで乾杯。キャンプ用ガスコンロで湯を沸かしてカップラーメン。

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車が多い、人が多い、桜が満開、菜の花も満開、屋台まで出店。

バス釣りどころじゃない都市・農村交流広場
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自分もコン氏もキャンプ用コンロと鍋は必携なので、あっという間に4人分のお湯が揃う。


  芝生の上のシートで食って飲んでウダウダしていると、さらに風が強くなって、寒くなってきた。周りの人たちも宴を終え始めた。

 自分たちも片付けて、別の場所に移動することにした。佐久間ダムから近くの場所なので、オレ号1台に4人同乗して出発。

 ちなみに、コン号はアメリカン・スポーティ・クーペなので、1ピース状態のロッドは積めないし、後部座席が狭いので4人はムリ。

 目的地は佐久間ダムからすぐ近く。以前、T氏とH氏とで、親子バサーに出会った田んぼの中の野池へ。ほかの3人に教えるつもりで行ってみると…。

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水がない(ToT)

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ただ、気分のいい場所だったので、たんぽぽやツクシを採ったりして遊んだ。


  水がないのはどうしようもないので、移動

 次も以前の同じ日にT氏とH氏と行った山の麓の溜池」へ向かった。佐久間ダムからほど近く。この池に行くには田んぼの間のあぜ道みたいな細い道をくねくねを進む。カーナビにはこのあたりの詳細データがないので使えない。

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通称「山の麓の溜池」。

さっぱり反応なし。とにかく風が強い。


  さらに移動

 風の影響を受けにくい小さな池へ。そしてコバスが多くて釣れる(はず)の場所なのだ。

 以前、コバスばかりのはずなのになぜか43cmを釣り上げて、同じ場所でやっていたフローターマンを驚かせた池でもある。通称「神社の池」。

 道路側のコンクリ堰堤からキャストしていたのだがさっぱり反応がない。そろりそろりと端まで歩いて、水のきれいなところで目を凝らしていると、見えバスが回遊していた。しかし風が強くて水面が荒れて、すぐに見えなくなってしまったので、見えバス狙いはできなかった。

 いるとわかれば、歩いて探す。どうも対岸のほうが良さそうが気がした。

 道路側から対岸になる方へ、脇の砂利道を迂回して行くと、木々の下にわずかな陸っぱりポイント発見。

 水辺へ降りると、祠や石碑、墓標?みたいなものが建っていたので手を合わせて一礼、「おじゃまします。ちょっとだけ遊ばせてください」と心の中で。

 上方は木立が邪魔でまともにキャストできない。足元の岩盤から急に深くなってるところがあやしいと睨み、そっとワームを落として沈めてみた。

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落としただけで釣れたよ〜。

30cm。

佐久間バスと違って、いい色してた。

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続けて。こっちは軽くキャストして釣れた。

24cm。

どちらもSAWAMURAバレット、ノーシンカー。


 夕闇が迫り、風が強くなり、どうにも寒いので、ここで納竿。いったん佐久間ダムへ戻って、トイレで手を洗ったり、コン号へ戻ったり。

 そろそろ帰ろうかというときにコン氏から提案があった。「どっちが速い?」をやろうというのだ。

 いつも佐久間ダム周辺から「君津の湯」まで行くのに、海沿いの国道127号を北上するか、県道88号や国道465号など山中を迂回して行くか、どちらのルートが早いのか迷うのだ。

 はじめの頃は道を知らなかったので海沿いの国道だったが、最近はもっぱら山中の道ばかり使っていた。しかし実際は、どっちが早いのはだれにもわからなかった。その時々の状況によっても変わってくるはずだから、どっちが早いのか試す方法がなかった。

 今回は同じように道をよく知ってる2台のクルマがあるので、それぞれのルートを走ってみて、どちらが先に着くか試そうというのだ。

 これはいい提案だった。即決で同意して、オレ号は海沿い国道を走り、コン号は山中を走って「君津の湯」をゴールにすることにした。

 よーいドン!で出発。

 カーナビによると最短は山中の道だった。しかし狭く曲がりくねった道ばかりなので、あまりスピードが出せないし、対向車もけっこう来るので飛ばすと危ない。

 それにコン号は狭い急カーブの多い峠道を飛ばすタイプの車ではないので、一方的にスピードを出して進むということはないはず。

 一方、海沿いの国道は空いていれば快適に走れるが、週末の夕方はすぐに渋滞が発生してしまう。

 さらにマズイのはVICS-FMもVICS-BCもしばらく受信できないので、中盤以降にならないと国道の渋滞情報がわからない。下手をすると、渋滞にハマってから渋滞情報を知ることもある。

 この日はわずか一ヶ所で軽い渋滞があっただけで「君津の湯」に到着できた。

 結果は、コン号つまり山中の道のほうが20分ほど早く到着した。海沿いの国道では短い渋滞があっただけで20分の差があるというのだから、夏のハイシーズンの日曜夕方の大渋滞ではものすごい差が開くわけだ。

 これからも山中の道を使うことに決めた。しかし深夜は山間の道は危ないし海沿いの国道も空いているので、深夜は海沿いを使う。

 「君津の湯」で合流すると、どうにも腹が減っていたので先に食事にした。何度も利用しているのだが、内部の食堂ははじめてだった。思いのほかメニューが多い。味はまあまま。手軽にメシを済ませるにはいいかも。

 食って、風呂入ってさっぱりして、休憩所で仮眠。

 誰かに起こされて目覚めた。23時近くだった。

 コン氏はスギ氏を送っていくため千葉回りなので別れた。オレ号は疲れていたので東京湾アクアライン経由で。

 ガラ空きのアクアラインを100km+αで飛ばして、出口の浮島ICが近づいてきた。

 すると、なぜかスピードが落ちてきた。一定のスピードを保とうと踵を固定してアクセルペダルの踏み方も固定していたので、それまではスピードメーターは一定を保っていたのに、急にメーターの針が下がりはじめた。

 ん?なんだ?あれれ?

 アクセルを踏み直してもスピードが上がらない。タコメーターもずるずる下がっていくだけ。なんども踏み込んだが、どんどんスピードが落ちていく。

 ちょうどアクアラインからICへの分岐に入ったので他の走行車の邪魔にはならずに済んだ。浮島IC出口手前の路肩で止まりそうになったが、アイドリングは続いていたため、クリープ現象で一般道まで出ることができた。

 浮島の一般道で少し試したが、何度アクセルを踏み込んでもクリープ現象以上のスピードが出ない。

 気持ちを落ち着かせるため、駐車スペースに停め、エンジンを切った。ボンネットを開けてキク氏と中を覗き込んでみたが、それらしい異常は見つからなかった。

 気持ちが落ち着いたところで、エンジンを再始動すると、アクセルに応じてタコメーターが上がった。少し辺りを走ってみると通常走行ができるようになっていた。

 いつまた再発するか心配で、スピードは控えめのまま、ビクビクしながら帰宅した。



 その後、吹け上がらない状態は再発していない。

 後日ディーラーに持ち込んで検査をしてもらうと、触媒はやはり壊れていた。ただし、片側(V6タイプは2本ある)だけの問題で、修理するとしたら「部品代だけで19万8000円かかる」と言われてしまった。

 吹け上がらなくなった問題は、コンピュータ診断でもメモリされておらず、原因不明とのこと。可能性があるのは、一時的な何かの理由で燃料タンクからガソリンが供給されなくなったのでは?と。触媒は片側が生きているため排気系ではないと推測された。

 当然修理代はひねり出せないし、走行に当面の問題はないので、いまだ何の処置もせず放置。


【本日の釣果】
 佐久間ダム…1尾
 神社の池…2尾
 計…3尾




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